女の子を口説く方法に、公式なんてないさ。行きたい大学に行くために何をすればいいか?

「良い大学に行きたい」と言っては、はて早稲田にしようか慶應にしようかと迷っている奴は早晩塾をやめる。成績もふるわない。当たり前のことだ。これは、杉本彩とロリ系AV女優みゆに同じ口説き方を試すのと同じである。たぶんうまくいかない。相手に合った口説き方というのが必ずあるのだ。

 大学入試に必要な勉強はある程度共通している。教科書をガイド片手に内職に励み、チャートをやる。場合によってはプラチかもやる。この辺までは一緒だ。ただ、過去問演習の前になると大分違う。どもってしまう男の子が必死で告白の練習をするように、ある女の子にはどんなふうに流れをつくっていけばついてきてくれるかを考えるように、細野式をやるかもしれないし、あるいはハッと目覚める確率をやるかもしれない。一対一は杉本彩レベルなのであまりおすすめしないが、プラチカはそこらへんのキャバ嬢とおなじぐらいにはうまくやらせてくれる。

 こと、英語とか国語とか社会とか、文系科目にその特色は顕著なように思われる。最近はどうにも数学が苦手な人が多いので、とりあえず数学はどこ典型で解けるような問題を出すようになったが(除く東大)、英語などというものは、それなりの時間があればバカでも音読しさえすればできるものであるから、自ずと個性を出しやすくなる。これは、ベンツで痛車をつくるバカはいないが、バイクならできるのと同じ理屈である。

 早稲田なんかは、どうも英熟語が多い。一方で慶應は、最近はかわりつつあるけれど、やたら難しい英単語を出したがる傾向にある。早稲田はさすがアジア系の留学生が群を抜いているだけあって、会話でつかえる英語力というのに大分重きをおいているように思える。ジャーナリストとして戦場で取材するときにだって使えるだろう。一方で慶應は、クーラーの効いた部屋で銀行のレポートをざくざく読んでいくのに向いているような感じだ。難しい単語が多い長文が多いが、ディスコースマーカーでやれば大体正解できる。だが、いろんな事情があって、私はこういう読み方は好きではない。


 風俗で童貞を卒業するよう薦める先輩が多いのと同じように、勉強でも童貞を捨てる必要があろう。

 童貞の捨て方はカンタンだ。口説けば良い。確率論でどれかはあたる。自分はナンパの先生なので、速読英単語を暗唱すればいいですよ、とか、数学は記憶して再現させて添削してを繰り返すといいですよ、とかそういうことを言うけれども、べつにターゲットでやっても、うんうんうなって考える数学をやっても、それで出来る人はいるだろう。いわゆる地頭のいい人だ。

 ただ、一人の人と長く付き合うのは難しいように、志望校を一つにしぼって、その対策をするのは難しい。

 たとえば、参考書のルートはどこの大学を目指すかでずいぶんと変わってくる。京大と一橋を除く国立大学なら入門編と必修編さえ暗唱できればいいけれど、私立だとこれに早稲田の場合なら速読英熟語、慶應の場合はリンガメタリカを加えておきたい。実際にこれらの大学は、生徒がわからないという単語のほとんどが、早稲田なら速読英熟語に乗っている熟語だし、慶應ならリンガメタリカに乗っている単語である。

 あと、SFCなら、これに上級編、英熟語、アカデミック五冊、速読速聴シリーズも付け加えたい。

 こんなふうに、やり方は目指す大学で異なってくるので、気になる方はぜひ相談いただければ幸いだ。きっとお役に立てることだろうと思う。